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パズル一番町

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【たけブロ Vol.3】不動産投資を検討する、良いタイミングとは?

皆さまこんにちは。パズル一番町です。

気が付けばもう3月。
桜の季節となり、楽しい様々なイベントとともにやって来るのが『花粉』。
今は良いお薬や対処方法もありますので、イベントを楽しく過ごすためにうまく乗り切りたいものですね!

さて今回は、「たけブロ」Vol.3の投稿になります!
第3回目となる「たけブロ」は、今までとはぐっとハンドルを切り返し、不動産のプロフェッショナルである小川 猛志(おがわ たけし)による『不動産投資』に関する専門的なお話しをご紹介させていただきます!

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【たけブロ Vol.3】『不動産投資を検討する、良いタイミングとは? 』

こんにちは。パズル一番町運営会社、株式会社アンビシャス代表の小川猛志です。花粉症の皆様には、一年で最も「ツライ」時期がやってきてしまいました・・・。
かくいう僕も、花粉症。マスクが世の中で一番大切だと思ってしまうほど(笑)マスクを手放せない日々が続きます。
ちなみにこのブログは台北オフィス出張中に書いていますが、台北では花粉症という概念そのものがなく、マスクをしないで街中を歩けるという、つかの間の喜びの恩恵を享受しているところです(笑)。

さてさて、今回は僕の専門分野である、不動産について書いてみたいと思います。
僕は長年不動産全般のコンサルティングを行ってきましたが、その中でもやはり一番多いのは「不動産投資をどのようなタイミングで行うか?」というお客様の素朴な疑問。

不動産投資家にとって、不動産は果たして「いつ」買ったほうが得か・・・また、「いつ」現金化すると良いか・・・というのはまさに永遠のテーマとも言えるでしょう。
深く掘り下げれば、投資家それぞれの「不動産を買いたい!」と思うタイミングというのは人それぞれかもしれませんが、東京を中心に長年多くの不動産取引をしてきた私の経験をもとに、今回は「不動産投資のタイミング」について考察していきたいと思います。

■不動産の価格が安くなる時、高くなる時
日本の不動産はいったい「いつ・なぜ」安くなるのか、また「いつ・なぜ」高くなるのか、ということを見極めるのはなかなか難しいことです。
一般的な景気変動もそうですが、不動産に関しても、価格が安くなる傾向が見られるタイミングは、日本経済に大きな衝撃を与える何らかの「出来事」があるときが多いようです。

少し過去を振り返ってみましょう。2000年初め、日本には欧米流のファンド型の大規模投資が誕生し、その後数年間は「不動産ファンドバブル」と呼ばれた時代があり、不動産価格は急上昇しました。
不動産投資信託「リート」*1が誕生したのもちょうどこの頃で、小口資金で多くの人の不動産関連投資が可能になったことで不動産に多くのお金が流入したことも、価格上昇の一因でした。

それまでの日本の不動産価値といえば、路線価、公示地価、取引事例など、不動産そのものの「価値」をベースに価格が決まることが主流でした(いわゆる「積算価格」)。それが前述したように欧米流の不動産取引が日本にも押し寄せたことによって、「その不動産はいったいどれだけの収益を生んでくれるのか」というような、簡単に言ってしまえばどれだけ家賃を高く取れる不動産なのかという「収益還元」型の価値判断基準へと変化していきました。この変化は、不動産業界にとって大きな転換点となりました。

土地そのものの価値、建物そのものの価値以上に、賃料などの収益に重きが置かれるようになり、賃料を高めに取れるような不動産はグングンと不動産価格が上がっていきました。
まさに不動産投資全盛の時期。投資すれば「上がる」という時流ですね。

しかし2008年、リーマンショックが世界経済に暗闇を落とすと、日本の不動産も軒並み価格が下落しました。
海外から日本にやってきた法人の多くが日本から撤退し、日本企業もリストラの波。当然海外マネーの多くが引き上げ、たくさんの不動産が売りに出されました。「損切り」してでもキャッシュ化する、という閉塞感。海外の不動産投資ファンド企業撤退はもちろんのこと、その恩恵に預かった日本国内の不動産会社の倒産も、この頃相当な数でした。

その後、数年間停滞が続き、2011年には、東日本大震災が日本を襲い、さらなる停滞を招きました。
この数年間はオフィスビルなどの空室率も高止まりし、「収益還元価格」で考えた場合の不動産価格は低くならざるを得ない状況が続きました。
このような閉塞感が続く時はマインド的に不動産投資に手を出しづらいような雰囲気になりがちですが、今から振り返れば、このタイミングで不動産に投資した投資家は、今現在所有し続けていれば相対的に「安く」買ったことになるわけです。

■金融機関の貸出トレンドを追う
不動産投資を行う場合、そのほとんどで「銀行融資」が実行されます。
日本の金融機関が不動産投資に対して積極的に融資を行うタイミングは、一般的に不動産価格の下落局面から少しずつ上昇カーブを描き始める時に起こります。

直近では2012年ころから2018年あたりにかけてこの上昇カーブが見られました。実際にここ数年は不動産融資に対して金融機関はかなり積極的に資金を提供してきました。その最たる一例が「かぼちゃの馬車」ニュースで有名になったいわゆる「スルガ問題」*2です。
もはやこれは「積極的」を通り越して、秩序を無視した「過剰」かつ「不正」な問題に発展してしまいましたが・・・。

このような問題が表面化してしまうと、今度は一斉に金融機関が不動産融資の引き締めに走り始めます。
実際に現在、あちこちの不動産会社から「融資が否認された」というような声を多く聞きます。この状況が長く続くようであれば、相対的に見て不動産流通の鈍化が始まる可能性もあり、また不動産価格の下落基調へと向き始める可能性も否定できません。
しかしながら一方で、最近では過去の日本において類を見ない程「インバウンドニーズ」が外国人投資家にとって巻き起こっており、中国や香港、台湾などの富裕層が、キャッシュで日本の不動産を購入するという事象も目立っていますので、これらの現象が日本の不動産価格下落の歯止めになる可能性もあるかもしれません。

■物件個別の売却事情を探る
経済状況や金融機関の情勢にかかわらず、物件の所有者個別の事情で不動産価格が相場より安く売りに出る場合もあります。法人の決算対策や事業再構築、個人の相続問題による売却などです。

このような情報をいち早く掴み取ることで、マーケットプライスよりも安く不動産を購入できます。ただしこのような情報は、市場にオープンになることは少なく、情報を掴み取るにはそれなりのルートや人脈が日本国内にないとなかなか得ることはできません。

株式会社アンビシャス(パズル一番町運営会社)では、東京を中心に多くの情報ネットワークを構築しておりますので、購入ニーズ、売却ニーズに合わせ、水面下での情報収集が可能です。また台湾にも現地法人がありますので、台湾・香港の投資家事情にも精通しているのが、他にはない強みです。
あらゆるニーズにお応えできる情報・経験がありますので、不動産に関する疑問などございましたら、お気軽にお声がけください!

(注)
*1 不動産投資信託「リート」:リート(REIT)とは「Real Estate Invesment Trust」の略称で、もともとアメリカで誕生した制度であり、日本で上場しているREITはJapanのJを付け「J-REIT」と呼ばれている。多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品であり、不動産に投資を行うが、法律上投資信託の仲間。

*2 スルガ問題:静岡県沼津市に本店がある地方銀行、スルガ銀行が、シェアハウスやアパートなどの投資用不動産への資金を必要とするオーナーに対して、不適切な融資を行っていた問題。